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写真家とアスリート

22/07/2018 by shu0603 Leave a Comment

アメリカに来てもうすぐ1ヶ月。ポートランドで何をしているかというと、カヤンプの旅に出たり、地元の日本人グループとハイキングに出かけたり、オレゴンカントリーフェアというヒッピーのフェアに行って来たり、ポートランド市内にも結構友達が出来てダウンタウンに遊びに行ったり、中々充実している。

でも、実は殆どの時間を泊めさせて頂いている叔母の家でパソコンで作業をして過ごしている。

こちらに来てから、沢山の事を考えていた。

アメリカへ来る前は、アメリカでも写真展示をどこかでやろうかとか、クライアントやスポンサーを探してみようかとか、次の企画のテーマはポートランドやアメリカ西海岸かとか、アレコレ考えていた。

実際に来てみると、アメリカ国内で自分の写真を発信する事も、ポートランドを日本に伝える事も、どうも気が進まない。

フリーランスとして、何もせずにお金が入って来る事はまずない。何かしらのアクションが必要だ。そう言う意味で、もっと積極的に何かをした方がいいのか、、と悩んだ。

でも、昨日ふとした瞬間に答えが出た。

アメリカの叔母の旦那さん(バーナン)は牧師で、元アスリートだ。3人の子供たちもそのDNAを受け継いでか、彼の教育を受けてか(恐らく両方だ)素晴らしいスポーツの才能を持っていて、昨日の夜、父バーナンと末っ子のブリアナが体操のトレーニングをしていた。

ブリアナは今7歳、小学一年生だ。頭が良く、すでに小学5年生や中学生レベルの勉強をしていて、更には日本語をちゃんと覚えるためにクモンにも通っている。
子役モデルとして活躍しながら、週4日体操の教室に通っている。大人の俺から見ても、休んでる暇がない!
そして、勉強も終わり、週末で体操教室がない土曜日の夕方、家の中の広い部屋でバーナンの熱血指導がスタート。

まず俺が感動したのは、親が一生懸命に子供の事を考えて彼女を指導してるわけではないんだ。彼女が父親に頼んで指導してもらっている!
彼女の熱意に応えるように、優しいバーナンの指導にも熱が入る。

見ていて「少し休憩したら?」と言う場面でも、彼女は止まらない。もう今日はお終いと言う声も聞かず、練習を続ける彼女の姿を見て、開いた口が塞がらなかった。

その時、色々な事が頭の中でふに落ちた。

彼女が何故こんなに頑張れるか。

答えはこうだった。

「他の誰よりも上手になりたい」

年齢や身体の大きさじゃない。見かけは子供でも、彼女の精神はプロのアスリートと同じだ。

俺はスポーツに詳しくは無いけど、この家に来てから、様々なスポーツの世界大会を家のテレビで見る機会があった。

彼らは各分野のプロとして日々想像を絶する練習を繰り返し繰り返し行っているが、その”日々”に対して給料を貰っているんじゃ無い。

”結果”に対して称号や様々な仕事の依頼、お金が付いて来る。

この考え方は、写真家にも音楽家にも同じ事が言える。
一つの写真展やプロジェクト、イベント、作品、楽曲やコンサートなど全て、準備期間にお金が支払われる事はない。更に言えば、準備期間のプロの努力を、他の人は知らない。
なぜ音楽家という言葉を出したかというと、俺自身10代の頃はミュージシャンを目指していて、プロのプレイヤーについて貰って日々練習していたからだ。
自分が音楽のプロとして活動する事はなかったが、沢山のプロミュージシャンの背中を日常的に見て来た。

一曲作曲して何十万円という金額が支払われると聞くと、人は羨ましい!と思う。
でも俺は小さい頃から、親が発表会やコンサートなどのイベントを企画、運営する姿、プロのミュージシャン達がライブ会場でパフォーマンスするカッコイイ姿の裏側を見ていた。

そっか、あの時の経験は、今この時のためだったんだ。

写真家が時給で働く事もある。撮影の仕事に対し、自分の対価は自分で決めているが、それは音楽家が生徒を持って音楽を教えるのと同じ事だ。自分の技術や知識、持っている機材、経験を提供する代わりに対価を得る。

ただこの場合でも、クライアント側から見ると1時間の撮影に対していくらという金額を支払い、プロのフォトグラファーを1時間”雇った”ように思えるが、フォトグラファーは写真を撮影しただけでは終わらない。
撮影した写真を全てチェック、現像処理、編集作業を経て初めて納品となる。楽をしたり時間を短縮する事も出来るが、写真が好きで自分の作品に拘りを持っている人程、そこは妥協しないはずだ。結局のところ、こういった仕事に時給という概念は当てはまらない。
自分にとっての大きな気付きだった。

俺が今目標と掲げて、やろうとしている事は、プロのアスリートやミュージシャンと同じ事だったんだ。

今日は対価やお金がテーマの一つだったけど、活動を広げるにも自分の声を世の中に届けるのにも、お金と発信力が必要だ。そして、様々な形で自分に入ってくるお金を、同じように一生懸命活動している人や、物や経験に回して行く感覚もすごく好きだ。

実はある人から「今のシュウくんは発信はしていないかも知れないけど、次のための準備期間だから、焦らなくて良いんだよ」と言う言葉を丁度数日前に頂いた。

それを本当の意味で受け入れてアメリカに来ていながらずっと部屋でパソコン作業をしている自分を許せた。

アメリカに来て、本当に良かった!!


今まではアメブロとウェブサイトを別々に管理していたけど、これからは一本にまとめていきます。
しばらくはアメブロも並行して更新するつもりだけど、将来的にはこのホームページ一本にしていくので、ブックマーク等よろしくお願いします!

アメブロと同じように、更新したらお知らせが行くメルマガや機能を近々追加する予定です。

ウェブサイトリニューアル記念として、写真集予約キャンペーンもやっているので、Homeボタンをクリックして見てみてね〜!

 

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Filed Under: 旅 Tagged With: portland, travel photographer, アスリート, アメリカ, ニュージーランド, ポートランド, 写真家, 写真集, 旅

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SHU ITO ( 伊藤 秀海)
宮城県仙台市
1988年6月3日生まれ

日本とニュージーランドで7年間イタリアンシェフとして勤務した後、長年思い描いた夢を実現するため、30歳を目前に写真家に転身。
旅する写真家として国内・国外を旅して巡り、世界の景色と人の文化をテーマに撮影する他、講演活動や観光PRの撮影など、
幅広く活動している。
アメリカのクルーズ船 ”ホーランドアメリカライン”のクルーズ船に
専属フォトグラファーとして乗船。

これまでに40カ国弱の国々へ訪れた。

第二の故郷ニュージーランドで住んでいた町と三島市が姉妹都市であったことをきっかけに静岡へ訪れ、2018年に初めて写真展を開催。

2019. April   初となる写真集 Like No Otherを出版。  
2020. October
 第二弾となる写真集 Just Like Sistersを出版。

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